FX取引を深く理解するための時間の考え方
『テクニカルダマシ』にうんざりとさせられるトレーダーは多いはずでしょう。
チャートにラインを引き、熟考した上でチャレンジしてみるものの失敗してしまう。
こんな経験を繰り返さないためにはどのような考え方が必要なのでしょうか。
テクニカル分析を補っていくFX取引の時間帯を知ってだまされないトレードをしていくポイントを紹介します。
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オセアニアタイム
日本時間では早朝であり、流動性の極端に低い時間として知られています。
スプレッドが拡大傾向にあり、根本的に取引不可能なFX業者もあるほどです。
前日のニューヨークタイムから中断明けの時間になるため、窓空きが出来ていることも多い時間帯です。
多くの場合この時間帯での取引は好まれず、一部で窓空きトレードをしているものいます。
流動性が低すぎて約定拒否されたり、変則的な動きでトレーダーを悩ませます。
この時間帯では先んじてポジションを取ることも可能なため、早朝を狙うトレーダーも存在します。
オーストラリアドルやニュージーランドドルなどのオセアニア通貨が動きやすい時間帯でもありますが、クロス円にも変化が出ることもあるでしょう。
続く東京タイムに入ってもオセアニア通貨の取引が続いていくため、この時間帯だけの動きだけでは一日の為替レートの動きが掴みにくいものです。
東京タイム
日本時間の9時前後から東京市場が幕を開けます。
それまでのオセアニアタイムとは正反対の動きをすることも多く、企業が特定の価格に注文を入れておくことでレジスタンスラインやサポートラインを作り出します。
『日中の東京時間ではレンジ状態になりやすい』と言うのも企業の注文であり、それに便乗しようとするインターバンクディーラーが抵抗帯を作り出しているとも言われています。
しかし、日中は毎日レンジ状態にならないことは明白であり大きく上下することもしばしば見られます。クロス円が動きやすいと言われますが、欧州通貨にも変化が出ることがあります。
前述したように為替相場がこう着しやすいため、クロス円取引でも見た目上は全く動かない時間にも見えます。
アジアタイム
香港やシンガポールなどの市場が開くのが10時前後。株式市場も変化が起きる事があり、為替相場でもこの時間になった途端に変化が出ることがあります。
この時間帯では中国やオセアニアの経済指標が発表されやすく、要人発言も起きやすくなり急変要因となるでしょう。
東京やオセアニアなどアジアの各市場が混在としている時間帯でもあり、不規則な動きになるなどテクニカル分析を裏切る動きをすることも少なくありません。
通説で『午前中は円安になりやすい』と言われますが円をドルに替える取引が多くなるため、根拠のないアノマリーとも言えないでしょう。
ゴトー日などのように明確に円安へと進行するケースもあり、それに便乗しようとする投資家も存在する時間帯でもあります。
ヨーロッパタイム
ドイツやスイスなどが市場に参入してくるのが15時から16時ごろ。この時間帯でもアジアの各市場は取引を行なっているため、混在した取引が展開されます。
中東やロシアなども関与していると言われ、欧州経済指標も発表される難解な時間帯となっています。
続くイギリスロンドンタイムへのポジション取りを行なう投資家など、複雑な思惑が交錯して相場が動かないこともあるでしょう。
逆に経済指標で急変するなどラフで荒れた動きをすることもあります。
クロス円の値動きが少なくなる時間帯でもありますが、投資信託など一部がトレードを行なうと言われており、ドル円などが大きく動くこともあります。
ユーロやポンド、スイスフランなどの欧州通貨に変化が出やすい時間でもありますが、ロンドンタイムほどの大きく急激な変化をすることは稀で、嵐の前の静けさのようでもあります。
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